ただの嫌な奴アリザー・ソーンさん。それ以上でも以下でもない。
アリザーさんは良い所がほとんど有りません。
ボーっと見てると「アリザーなりの正義もあったんだろう・・・」と納得しかけちゃうんですが、よくよく考えると全然ダメです。
実は良い奴なのでは?
一度は考えたことがあるのではないでしょうか。口や態度が悪いだけで実はアリザーは良い奴だと。
序盤からエンジン全開で嫌な奴っぷりを発揮するアリザーさんですが、たまには良い事も言います。
“壁の向こうで夜を迎える時誰と居たい!屈強な男か?泣きべそ坊やか!?”
“貴様らは本当の寒さを知らん”
こういうセリフを聞いて「あぁ・・・アリザーさんは嫌な奴じゃなく厳しいだけなんだ・・・悲しみを背負った優しい男なんだ・・・」なんて思っちゃいました。
でも、違います。アリザーはただの嫌な奴です。
嫉妬丸出しおじさん
おかしくなり始めたのはジョン・スノウがナイツウォッチ総帥になった辺りから。
ただの嫉妬丸出しおじさんと化します。
アリザーなりの考え、主張があるならまだいいんですが・・・単に「ジョンが気に入らない!反対してやる!」という子供じみた発想しかありません。ここがアリザーさんの決定的にダメな部分です。
遥かに年下のジョン・スノウの方が大人の対応をしてることも余計にアリザーさんの小物っぷりを際立たせる結果に。
野人と手を組むというジョンの提案に対しても「ナイツウォッチの使命は野人から壁を守ることなんだぞ!」などと言って反対するんですが、あの状況では他に手段が無いのでは。野人達もホワイトウォーカーの脅威に晒されていて、放っておけばいずれ壁も突破されてしまうので。
そして、いざ野人を迎え入れちゃってからジョンを手にかけるという暴挙に出るんですが、これ何の意味があるの?そんなことして誰が得するの?
ここでも相も変わらず「ナイツウォッチは何千年も前から野人から壁を守るために戦ってきたんだ!」とか言うんですが、今そんなこと言っても仕方なくない?その後はどうするの?
ドラマではジョンが生き返るという超常現象が起きてアリザーは負けるんですが、仮にジョンが生き返らなかったとしてアリザーはどうするつもりだったのかがわかりません。
人数的に野人には勝てないですし、万が一野人に勝てたとしてもホワイトウォーカーを止める手段はありません。
ジョンを倒した後の計画がしっかり描写されていれば、「アリザーなりの考えがあって、壁を、ウェスタロスを守ろうとしたんだろうな…」(しみじみ)と思えた気がします。
それが無いので、共感出来ないただの嫌な奴に。
以下、アリザーさん追憶。
そもそもなぜジョン・スノウを嫌っているのか?
ここがよくわかりません。
なんであんなに初っ端からケンカ腰なんでしょうか。この第一印象最悪なのもアリザーさんの評価を下げています。
リーダーシップはある
そんなアリザーさんがすごい活躍をするシーンがあります。
ナイツウォッチの本拠地が野人に襲われた時、先陣を切って味方を鼓舞するシーン。ここは本当に格好よかったです。今までのマイナスをプラスにするぐらいの活躍かもしれません。
なんだかんだいってジョン・スノウと和解して上手いことやっていくんじゃないかと思っていたんですが、そんなことはありませんでした。